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高浜町×メタバースアイデアソン

日付: 2023年10月28日(土)・29日(日)

1日目:高浜町の魅力が伝わるコンテンツをみんなで考える

場所: 高浜町役場


世界に向けた高浜町の発信と未来の町づくりを目的に、「高浜町×メタバースアイデアソン」が高浜町役場で開催されました。このイベントは、地域の魅力を再発見し、新しい技術の可能性を探るとともに、インバウンド観光促進のために高浜町の魅力をメタバースを通じて海外に発信していくことも目指しています。メタバースクリエイターズによる「メタバースワークショップ」第1号案件として開催されました。

メタバースクリエイターズについて
メタバースクリエイターズは、メタバースにおける日本のトップクリエイターを束ねるプロダクションです。企業や自治体と協創し、新しいメタバース体験を実現するサポートを行っています。


■参加クリエイターのプロフィール

◎若宮和男

起業家/アート思考キュレーター。メタバースクリエイターズ代表を務めるとともに、アート思考や新規事業の専門家として、数々の大企業や起業塾、教育機関、自治体でワークショップの依頼を受け実施。とくに参加者の創造性を引き出すワークショップの設計に定評がある。福岡女子大学客員教授、長野県立大学客員准教授。今回はワークショップの設計を担当。

◎ムー(夢野炎理)
VR/AR演出を得意とし、メタバースで開催される複数のイベントでステージ演出を担当するクリエイター。展示会などVR体験の現地アテンドの経験も豊富。今回は体験会のサポートを担当。

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◎VR蕎麦屋タナベ
『マツコ会議』『世界一受けたい授業』等各種メディアにも取り上げられている今話題のメタバースクリエイター。企画発案からモデリング、イベント運営管理まで幅広く手掛け、企業とのコラボレーションの実績多数。今回は町民アイディアのプロトタイプ制作を担当。

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レクチャー: メタバースの現状とこれから


若宮氏によると、国内のメタバース市場は、急成長しており、近い将来国内の市場規模は2兆円になると予測されているとのこと。さらにさまざまな種類のメタバースが存在し、VR、PC、スマホなどを使って多くの人々が楽しんでいるそうです。若宮氏は、その多彩なメタバースの世界を実際に画面で見せてくれました。参加者からは、Vチューバーや映画「サマーウォーズ」、USJ、Facebookなど、メタバースに関連するさまざまなワードが上がりました。

若宮氏は、メタバースの特徴として以下の点を挙げました。

実際に操作しながら説明する若宮氏
  • アバターでの交流: メタバースではアバターとして自由な姿かたち顔、年齢、性別不問 で交流できる。

  • 国際的なつながり: 地理的な制約なく、世界中の人々とつながることが可能。

  • 多様な体験: メタバースは現実ではできないような体験を提供し、ユーザー自身が世界を作り出すこともできる。

  • クリエイターのチャンス: メタバース内でのクリエイティブな活動は、収益を得る可能性を持っている。

さらに、メタバースは現実の問題を解決するためのツールとしても利用されています。例えば、企業における接客や組み立ての練習、またスポーツやリハビリテーションの分野でも利用されているとのことでした。

若宮氏とムー(夢野炎理)氏のレクチャーは、参加者にメタバースの広がりと可能性を伝え、高浜町をメタバースでどのように表現するか、そしてその魅力を世界にどのように発信するかについて考えるきっかけを提供してくれました。


前半のレクチャー後、参加者のみなさんは休憩を取り、その間に何人かは実際にVRゴーグルを装着し、メタバース空間の体験を楽しんでいました。

VRゴーグルでメタバースを覗いてみる参加者の皆さん


ワークショップ: 高浜町の魅力をメタバースで再現


後半のワークショップでは、参加者がチームを組み、高浜町の魅力をメタバースでどのように表現するかについて話し合いました。

ワークショップは、参加者が複数のグループに分かれ、各グループが高浜町の魅力やお勧めのスポット、人物、物などをポストイットに書き出して共有することから始まりました。この段階では、多くの斬新な意見やアイデアが飛び交いました。

人生のすべてが自然の中で完結できる町 高浜
DeepHistory Town TAKAHAMA

その後、各グループは出てきたアイデアを整理し、どのようなメタバース案を作成するかについてのコンセプトを決定しました。この段階では、高浜町のどの要素を取り入れ、どのようにメタバースで表現するかについて、チーム内での話し合いが行われました。

はひふへほの町 高浜

コンセプトが固まったところで、参加者はイラストを描き、それを用意された和田ビーチの写真の上に張り付けて、メタバース内でどのように高浜町の魅力を表現するかを視覚的に表現しました。各チームの創造力が膨らみ、多様で魅力的なメタバース案が生まれ、それぞれのグループがメタバース上でどのように高浜町を再現したいかを具体的にイメージすることができました。

四次元ポケット!高浜町
おしいね楽しいね高浜町

プレゼンテーションと投票

ワークショップの成果を基に、各グループはそれぞれのコンセプトに基づいたメタバース案を制作者であるVR蕎麦屋タナベ氏と会場の参加者に向けてプレゼン。各グループは熱心に自らのチームの案を説明し、高浜町の魅力をどのようにメタバースで表現するかを共有しました。プレゼンテーションの後、参加者は投票を行い、最も魅力的な案を選びました。

投票の結果、中学生チームのアイデアが採用されることに決定しました。この若いチームの創意工夫に富んだ案は、参加者のみなさんから高い評価を受けました。この中学生チームのメタバース案がVR蕎麦屋タナベ氏の手によってメタバース上に一晩で構築されることになります。

プレゼンする中学生



2日目: メタバースで地域の魅力を体験

日付: 2023年10月29日

場所: 高浜町役場


2日目は、採用になった中学生チームのメタバース世界へのダイブから始まりました。参加者はVRゴーグルをつけ、VR蕎麦屋タナベ氏が一夜にして製作した高浜町の魅力を詰め込んだメタバースを探検しました。

メタバースワールドの体験

メタバース高浜ワールドでは、素敵なドア、明鏡洞、赤ふん白ふん坊やモニュメント、キムタクサーフィンのオブジェ、水中お化け屋敷、釣り(源六餅や六方、フグ、パイまんが釣れる)、そしてボタンを押すと花火が上がる仕掛けなど、多くのエキサイティングなコンテンツが参加者を待ち受けていました。これらのコンテンツは、前日のワークショップでのアイデアが再現されたものです。そして、参加者は新しい視点から高浜町の魅力を体験することができました。

メタバース高浜へダイブ!
水中お化け屋敷
VR明鏡洞
花火があがる

製作者との意見交換

一通りの体験が終わった後、参加者は製作者であるVR蕎麦屋タナベ氏と意見交換を行いました。タナベ氏は朝6時頃まで制作に取り組んでくれたそうです。特に水中お化け屋敷のアイデアが面白かったとコメントしてくれました。また、明鏡洞に関しては、資料を探して再現性を高める努力を行ったという事でした。

VR蕎麦屋タナベ氏

VR蕎麦屋タナベ氏のコメント

メタバースアイデアソンにて選出されたアイデアをメタバース上で再現させていただきました。メタバースの世界にあまり触れたことがない皆様のフレッシュなアイデアはとても新鮮で制作するのがとても楽しかったです。
今回のプロジェクトに参加させて頂いて高浜町に興味がわき是非行ってみたいと思いました。今後もこのプロジェクトをベースに高浜町の事をメタバースから世界に発信できるよう拡張されていけたらと期待しています。

中学生チームの感想

中学生チームは、自分たちが考えたアイデアがメタバースで創られ、その再現性が高かったことに感動していました。また、自分たちで実際にオブジェクトが作れるようになったら、とても楽しそうだという声があがっていました。

シルバー世代の参加者の反応

中学生チームだけでなく、参加していたシルバー世代の方にとっても、楽しい体験であり、自分たちで創ってみたいという意見もあがりました。このイベントは多世代にわたって高浜町の魅力を再発見し、新しい技術の可能性を探る絶好の機会となりました。


まとめ

高浜町として「メタバースとは?」からスタートし、「メタバース×ワークショップ×観光振興×まちづくり」という初めての経験になりました。「自由な発想が次の日には具現化されている」という経験は初めてで、正直「すごい!」の言葉しか出てきませんでしたが、こうした新たな技術を活用した新たな観光振興やまちづくりにチャレンジする時代であると認識させていただいた貴重な時間でした。

 アイデアが採用された中学生はもちろん、シルバー世代の方々らも、メタバースで自分たちが考えた世界が実現され、その再現性が高かったことに感動していたほか、自分たちで実際にオブジェクトが創れるようになったらとても楽しそうだという声があがるなど、多世代にわたって高浜町の魅力を再発見し、新しい技術の可能性を探る絶好の機会となりました。


「メタバース高浜町」は以下のリンクから

完成した「メタバース高浜町」は以下のリンクからご覧いただけます。
(2023年11月30日10時より公開)
◎spatial版「メタバース高浜町」
https://www.spatial.io/s/Metaverse-Takahamacho-6554f3831756a142120f013c
※ブラウザからアクセス可能。Meta StoreのQuest用spatialアプリを使用しVRでも楽しめます。

◎VRChat版「メタバース高浜町」
https://vrchat.com/home/launch?worldId=wrld_3ef4ac73-4f11-4475-b027-8365721a8542/
※PC版VRChatのみアクセス可能。Quest版VRChatには対応しておりません。

※若宮氏によるレポートは以下からご覧いただけます。


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