地域に愛される高浜のおやつ「六方焼」:御菓子処 大次郎さんインタビュー
皆さんこんにちは。actcoinスタッフの黒木です。
actcoinでは、福井県高浜町と連携し、高浜町特産品プレゼントキャンペーンを実施中です。今回の記事では、プレゼントの1つである「六方焼詰め合わせ」を製造する「御菓子処 大次郎」にインタビューしました。
インタビュアーは、なんと高浜町在住の高校生3名が担当しました!
御菓子処 大次郎とは?
御菓子処 大次郎は、福井県大飯郡高浜町にある御菓子処です。
大次郎さんの六方焼は、創業以来焼き続ける大次郎の代表銘菓です。高浜町や周辺の地域で、子どもから大人まで親しまれているお菓子です。
今回取材に応じてくれたのは!?
今回取材に応じてくれたのは、4代目店主の高橋厚至さん。創業以来の伝統と味を守りつつ、お店の法人化やInstagramによる広報活動など、新しい施策にも積極的な方です!
早速インタビューがスタートです。
インタビュースタート:六方焼の魅力・こだわり
若狭高校生(以下、若):今日は、よろしくお願いします。まずは今回のプレゼントである六方焼の魅力について教えてください。
髙橋さん(以下、高):よろしくお願いします。六方焼の魅力ですか!創業が明治38年なんですけど、それから焼き続けているうちの看板商品です。僕で4代目なんですが、初代のおじいさんから作り続けているお菓子です。
こだわりは、北海道十勝産の小豆を使っていることです。家で豆から炊いて丁寧に皮をはずして、こしあんにします。それを詰めて六面を焼くんですけど、1個30分くらいは時間がかかります。
昔ながらの素朴な味を守っています。あんこにこだわり、生地にこだわり、作っている商品ですね。
若:六方焼という商品の名前の由来を教えてください。
高:六方焼は、うちだけの商品ではなくて、全国的にあるところにはあるんですよ。六面を焼いたと書いて、「六方焼」。上下と四面の六方面を役という意味なんです。
定かではないんですが、「初代のおじいさんが、小浜のお菓子屋さんから習った」という話も聞いたことがあります。小さい時から、家で焼いていたんで…。
どら焼きに近いですね(笑)。なんでその名前かというと、「昔からそうだったから」という感じです。
若:どうしてつぶあんではなく、こしあんになったんでしょうか?何か理由がありますか?
高:つぶあんも、おいしいかもしれないですね。くちどけというか、生地との一体感を大事にしたときに、こしあんの方が合うような気がします。
まあ、確かにつぶあんも、作っても面白いかもしれませんね。ただ六面焼いてしまうと「中、何やったかな」って分からんくなってしまうかもしれないんで(笑)。作るとしたら、目印をつけるか形を変えるか、なんかせんといかんですね。
今は、ずっとこのスタイルで。くちどけを重視して、こしあんで作っています。
若:六方焼を作っている際に、こだわっているポイントは何ですか?
高:季節によって皮の硬さが違うんですよ。なので湿度や気温に合わせて、生地を変えています。夏場だと柔らかくなるし冬だと固くなるので、生地の水の配分を変えたり、焼く時間を調整したり、微妙な職人技がいるんで。同じ配合でずっとやっても、上手いこと焼けないんですよ。
キレイに焼かないと、お客さんが通ったときに「なにこれ?」と思われてしまうので…。そこは焼き担当の人が綺麗に焼いてくれます。
自分は、あんこ担当ですが、あんこも季節によって硬さを変えたり、風味が変わるように砂糖の配合を微妙に変えながら作っています!
若:こんな風に焼いているんですね!写真撮影のご協力もありがとうございます。ちなみに焼く順番は、なぜこの順番なんですか?
高:始めに、広い面を焼くのが大事です。焼くと固まってしっかり立つので、最初に広い面から焼くんです。逆に、横の小さい面だと、立たないんですよ。
焼いてみると分かるんですが「始めに上下を焼いてしっかり立たせて、それから両面を焼く」という順番が大切ですね。
高浜町・地域について
若:ここからは高浜町や地域に関する質問をさせてください。高浜町の良いところは何ですか?
高:うちの良いところは、青葉山のふもとにあるので、とてもいい地下水が出ることです。高浜の水道局も、近くにあります。塩素とかを使っていないんで、おいしい水です。
あんこを炊こうと思うと「渋切り(あずきをゆでる際に沸騰させた後にゆで汁を捨てて、新しい水を入れ渋みやあくを取り除く作業)」をしたりするので、たくさんの良い水が必要なんです。お菓子作りにとっては、地下に良い水があるのは、とてもありがたいことです。
海と山があって、自然に囲まれていながら。都会にはないよさがこの地域にはあると思います。もちろん、都会には都会の良さがありますが。
人も温かい人が多いですね。観光地ではない分、地元の人に食べてもらって、皆さんに助けてもらいながらやっています。
若:地域に愛されるお店ですね!続いて、高浜町のおすすめの場所・お店・行ってみると良い場所を教えてください?
高:うち(大次郎)は、おいておいて…。(一同、笑い)
中山寺、大乗寺。ハーバルビレッジなどは、ありますよね。あとは三ツ松の海は、良い海ですね。海に気が向いたらすぐに行けるのは、贅沢かもしれないですね。友達でも「1日に1回海を見ないと落ち着かいない」という子もいるくらいですから。
若:確かに贅沢ですね。海もあるし、山もあるし。山しかないというわけでもなく、海もあるしね。すごい良いところだと思います。
高浜町のSDGs推進について
若:今回のプロジェクトが「高浜町SDGs推進特設ページ」ということなので、SDGsについてもお聞きします。大次郎さんで、SDGsに関連する活動があれば教えてください?
高:大したことはないんですが…。フードロスは、気を付けていますね。作ったものは全部、廃棄しないで食べて頂いていると思います。賞味期限が近くなったりしたら、販売はやめて、たくさん買ってくれたお客様にサービスで渡したりして、なるべく廃棄が出ないような取り組みをずっとやっています。
作りすぎることは、たまにあるんですが、そういうときはスーパーさんで値引きしていただいたり…。そういうことは、当たり前のことですが、常に気を付けています。
高:生ごみとかでも、卵の殻とか、小豆を絞っ皮くらいしか、ゴミが出ないので。プラスチックのゴミはどうしても出てしまうんですが、食べるものに関しては、なるべくロスがないように気を付けています。食を扱う会社なので、そこは一番大事かなと。
あと簡易包装には気を付けています。都会の方だと、パッケージばかりすごくて、中を見たら「あー、こんなんか」というお菓子があるかもしれませんが。うちは、おやつ感覚で食べてもらえるよう、簡易包装で中身重視でやっています。
若:高浜町で大切だと思う、SDGsに関連する活動があれば、?
高:偉そうなことも言えないのですが。この場所で、高浜に根付いたお土産物として、今後も続けていくことが、一番大事だと思うんです。地域の産業も、高齢化でお菓子屋さんが少なくなっていたりします。
昔ながらのお店を残すことは地域にとってはプラスなんじゃないか、と考えています。
地域密着でやることが、大切なことだと思っています。全国展開を目指すのではなく、「高浜の人のおやつ」であり続けるお菓子屋さんだったらなと思っています。
若:高橋さん、様々な質問に丁寧にお答えくださり、ありがとうございました!六方焼のことが、ますます好きになりました。プレゼントとして、取材を通して、大次郎さん、六方焼の魅力を、多くの人に届けたいです。
actcoinでは、今回取材した「御菓子処 大次郎」の六方焼が抽選で届くキャンペーンを実施中です。過去に高浜町・若狭高校が主催したイベントにactcoinから参加された方が対象です。
みなさま、ふるってご応募ください。